
なんでみんな、じっと湖をながめているんだろう。
誘われてるんだろ。
思い出せない喜びが、遠くはなれていくようなきがしていた。
さっきまでへそをさわっていたゆびを空中にあげた。
星の数をかぞえよう。
いち
それは僕だよ、こっちこっち
あ。そうか
に、さん、よん、
え?どこによんがあるの
あれだよ、あれ
あー、あれね。
また、まわりだした。
遊び疲れて眠りにつく。
ポケットに入れていたはずの飴が、映画に出てきた。
舐めたはずの飴が、喉の奥で固まった。
久しぶりにかじったバター入りのロールパンからバターが垂れた。
夢から覚めた。
ポケットで飴が溶けている。
というよりも、それはガスみたいなひかりのようにはじけている。
その繰り返しは果てしがなかった。

つ・づ・く
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