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『独り居の日記』
水戸Lights Out Recordsさんの階段と踊り場をつかって、約6時間の展示会をさせていただきました。階段をのぼってくる初めましての方、踊り場で絵と対話し続けてくださるイベント受付係の方、3階/4階のライブハウスで煌めく音楽のまわりにいる方。お越しいただいた方とのやりとりをぐるぐる思い出していると、またあたたかい気持ちになれます。
とても楽しい時間でした。
こうして展示としてかたちになってできたことを嬉しく思います。みて欲しかったんだと、恥ずかしいですが思いました。
ひつじを描きはじめてちょうど1年。「日記みたいな絵なんでしょう?」 「うんー…」
3歳の頃からつけている5年日記帳は4冊目にして空欄が増えてきました。日記につけた絵。絵になった日記。物語になった絵。まだ中学生だった頃、私はよく二足歩行のひつじを落書きしていました。使っていた筆箱もひつじのかたち。そして去年の秋、pottmannのカセットテープのジャケットを描いてから、再び囚われの人間となりました。
私がひつじに近づくにつれてひつじたちはかたちを失い、朝を迎えるたびに増えていくひつじの絵は減ることがない。やがて小さな1Kの部屋がさらに狭くなっていることに気づき、私の頭があちこちを彷徨いはじめたころ、鯉沼寿帆さんが家に来ました。それから、ひつじの絵を気に入ってくれました。
(こいちゃんが先日リリースした新しいCDのジャケットでは彼女の音楽にあわせて私が描いたひつじが蠢いています。鯉沼寿帆『鰆 / 編む - Single』ぜひ手にとって聴いて欲しいです。)
落ちていく日、忘れたくない日、観たり聴いたり読んだりぼーっとしてばかりの日々と、ひつじたち。描くことで癒されていたのか、癒すものをつくりたかったのか、白っぽいのものがひつじに見えてしまったのか。あまり覚えていませんが、その日に起きた出来事や気持ちは絵を見ると思い出すことが出来ます。
生活の中で、時を超えて、私の中に入ってきたものたちはまだわからないことばかりです。ただ、展示や音楽のまわりでほころび始めた何かに強く惹かれています。
これからも絵を描いていきたいです。
多才なこいちゃん、尊敬しています。ライブペイントのなつなさん、描いている時も描いていない時もかっこよかった。(((table.)))を企画してくださったYIYIさん、Lights Out Recordsの菊池さん、展示の設営をリードしてくれたこたけさん、写真に収めてくれたすながちゃん、どの絵を展示するか一緒に考えてくれた土田さん、あの日水戸にいた方、お気にかけてくださったみなさま、ありがとうございました。
描いた世界、そこで生きてくれる人が、生活できますように。
お・わ・り
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